こんにちわ。ふわまるです。
僕は障害者の入所施設に務めて20年目。管理職は約8年目です。
毎月悩まされるのがシフト(勤務表)づくり。管理職になりたての頃はまったく作れず、前任者に確認してもらったり、常に四苦八苦してました。
それは今でも変わらず。どこの事業所の方も同じ思いなのでしょうか?
僕がシフトを作る時の悩み、乗り越えてきた経験、思いのたけを書きつづりたいと思います。
シフト作りの手順
うちの事業所は入所施設で、4つのユニットがあります。グループホームも併設しているので、5つのユニットの勤務表をまとめて作っています。職員は30名くらいで、それぞれのユニットには専従の食人が配置されていますが、足りない部分を職員が循環して補っています。
まず、最初に職員の休みの希望を入れます。これを間違えると大変。会社や事業所によっては、希望を出しても通らないことが当たり前というところもあるそうですが、うちは必ず通すようにしています。家庭の都合もありますし、プライベートも重要です。
最初はなかなか受け入れられず、「休み希望なんてなかったらいいのに!」と思った時期もありましたが。
次に夜勤の配置を決めます。これは夜勤の回数をそろえないと収入に差が出てしまうからです。月によってはトータルの夜勤の回数も変わるので、「今月、夜勤が4回の人は翌月は3回」など、それぞれ数が偏らないようにしています。それと夜勤者の組み合わせ。経験の浅い職員同士にならないようにとか、男女の組み合わせもあるので、間違いがないかどうか。
次に早番、遅番の変則勤務を配置。まるでパズルですが、早番や遅番が続かないようにすること。遅番の翌日に早番が来ないようにするだとか、ルールもあります。どうしてもって時はお願いすることもありますが。
そして、日勤の配置。曜日であるとか、ショートステイで加配が必要な場合など、必要に応じて支援量が手厚くなるように調整をしています。
最後に休みを入れて調整。これは5連勤以内で休みが入っているか。一人当たり月に最低1回は連休があるか。有休を消化できていない人はどこかで有休が入らないか。(有休を使ったらどう?と本人に提案することも)
後はバランスの調整です。早番、遅番の変則勤務の回数に偏りがないか?間違えて6連勤がないか?主任の休みがかぶっていないか?休み希望がちゃんと休みになっているか?
こんな感じの作業を支援の現場の合間にしています。
過去の自分
シフトを作り始めた当初は、間違いだらけ。勤務者が足らなかったり、変則勤務の配置を間違えてたり。休みが入り切らなかったり。周囲からのダメ出しも多かったので(多かったように感じるくらい気持ちがすさんでました。)
「なんで、こんなことを背負わないといけないんだろう?」「こんな苦しい思いしないといけないなんて」と作りながら愚痴ばかりこぼしていました。気持ちのベクトルは下に向いてばかり、「こんなに休み希望出しやがって」「こんなの絶対無理」とばっかり思っていました。
もう辛すぎて。今も辛さは変わりませんが、心のすり減り方が半端じゃなかったです。
当時の僕を指導してくれた前任者。中途半端なシフトが完成できるように1時間でも2時間でも付き合ってくれました。今思えば、感謝してもしきれないくらいありがたかったです。彼女には本当に支えてもらいました。
シフト作りの裏に隠れているもの
今はシフトを作る時の向かい方も随分と変わりました。
職員の1か月の勤務を決めること。それは大げさかもしれませんが、人生のひと時を預かっているのと同じだと思っています。僕の裁量次第で、家族との過ごし方や仕事の量も決まります。仕事の面以外にも大きな責任を担っていることに気づきました。
最初は足らない部分は全部自分がフォローするつもりでいました。10年近く支援の現場で働いているので、自分の力量にも自信がありました。でも、ここにも間違いがありました。それは職員を心から信用できていないから、自分がすべてをカバーしようと思っていたのだと思います。また、同僚から信頼されているという自信もないので、無理をお願いするということにためらいがありました。
シフトに間違いがあった時に指摘をされると「複雑だからしょうがないでしょ」と訳の分からない開き直りをしている時期もありました。そうではなく、間違いに気づいてもらったことに感謝することと、真摯に「ごめんなさい」と伝えることが当たり前です。そんな当たり前のことができない自分がいました。
過去には僕のことを良く思わない職員も多かったので。意味もなく「〇〇さんのことをえこひいきしている」と陰口を言われたり。そんな声にいちいち反応したり、詰まらないことで感情的になっていました。
でも、それだけ重大な仕事を担っていると後から気づきます。
感謝すること
僕自身が考えなければいけないのは。事業所として、業務がスムーズに回ること以上に、働いてくれている職員に感謝をすること。以外にみんな僕のことを気遣ってくれていました。現場の仕事もしながら、合間にシフトを作ったり、事務仕事をする僕にねぎらいの言葉をかけてくれる方が少しずつ多くなってきました。もしかしたら、以前はそれを寄せ付けないオーラを出していたのかも。
時にはみんなに残業をお願いしたり、無理な勤務をさせてしまうこともあります。それを嫌な顔もせず、「大丈夫ですよ」と言ってくれるみんなに励まされました。
管理職になる前は、入所している利用者さんのことを一番に考えて仕事をしようと思っていました。今も基本的には変わりませんが、管理職の僕が大切にしなければいけないのは、支援に携わるみんながどれだけ幸せな気持ちで仕事にのぞめるか。健康に過ごせるか。しっかりと休みを取ってプライベートも充実できるかです。
こんな僕と自分を落としてもいけないのですが、ついてきてくれるみんなには感謝しています。本当にありがたい。素敵な仲間に恵まれたと思います。
まとめ
シフト作りは本当に大変です。人手の加減で常に条件が変わります。福祉の仕事に限らず、どこも人手不足なので。人手不足にも原因があります。それは求人を出しても人が来ないこと。それ以前にやめていく人がいることです。
だれもやめなければ、人出が不足していくことは防げます。何かのきっかけで職場に不満があったり、続けられないからやめてしまい、人出が不足するのです。
シフトを作る時は、難しい状況でも「だめだ―、こんなん無理!」とは言わないようにしています。本当に無理な感じの嗜好になっちゃうので。無理やり「できる!」と声に出して言っています(笑)
そして、働いてくれる職員に感謝することと、ひとりひとり勤務に無理がないかを確認します。実際のところ、勤務の配置を決めた後、休みの取り方のバランスや変則勤務の回数を合わせるにかなりの時間を割いています。
もうすぐ9月のシフトも作らないと。ちょっと憂鬱な気分にもなりますが。みんなに感謝の気持ちでがんばります。
ひたすら思いを書き綴っただけですけど。
お読みいただいた方、ありがとうございました。