子育ての失敗/大切なのは根拠のない自信を持たせること

子育ての失敗/大切なのは根拠のない自信を持たせること

こんにちわ、ふわまると申します。

うちには高校生の息子と小学生の娘がいます。

これまで人生を振り返ると「~しとけば良かった」「あの時、あんなことをしなきゃ良かった」と後悔することがとても多いです。自分のことだと、「その失敗が今に繋がっている!」と考えることもできるのですが。

子育ての場合、なかなかそのようには割り切れません。子育てには、言葉がけが何より大切です。子どもは親からの言われる言葉で自分のイメージを決めてしまう場合が多いです。

「あの時にもっと優しい言葉をかけてあげられなかったのだろう?」「あんなことを言ってしまった。」「もっと褒めてあげればよかった。」と数え上げればきりがないほど。

この記事では子育てをする中で長男への接し方の失敗。娘の接し方の成功を紹介します。

これから子育てをするお父さんに伝えたいことを綴ります。

この記事を読んで欲しい人
これから子育てをするお父さん
子育てに迷っている人

イクメン失格 息子の場合

親の思いはなかなか子どもには伝わりません。親は子どもにたくさんの経験をしてほしい。友だちや周囲の人たちと仲良くしてもらいたい。努力することを覚えて、成功体験を積んで欲しい。様々な思いを抱えています。それはすべて子どもが健やかに育ってほしいと願っているからです。

子どもには常に笑顔で接してあげたい。たくさんお話を聞いてあげたい。全てを受け入れて、包み込んであげたいと思っていますが、現実はうまくいきません。それはなぜか?

当然ですが、親も未熟だからです。初めての経験は失敗がつきもの。子どもへの接し方に悩んで本を読んだりもしますが、効果がないことも多いです。

あくまで僕の経験ですが、仕事が変則勤務で不定休だったので、長男と一緒に過ごす時間が多かったのです。妻は長男が1歳の時にフルタイムで仕事に復帰をしていたので、二人とも仕事の時は母に任せ、平日の休みや仕事に行く前は僕が一緒に過ごしていました。

周囲からはイクメンと言われて、よくほめていただきました。本当に子どもが可愛くて仕方がなかったので、特に乳幼児の時にはとても楽しい時間でした。オムツを替えるのも、ぐずって昼寝をしない時も可愛いと思って過ごしていました。

しかし、言葉を覚えてくると、少しずつ子どものことを過大評価してしまいます。常に寄り添う親から、教育者の意識が芽生えてしまいます。ありのままを受け入れていたのが、「~するべき」、「~できないといけない」と考えてしまいます。

小学生になると、勉強に運動と他の子どもと比較してしまう場面も増えていきます。習い事やスポーツを始めると余計にできないことに目を向けてしまいます。小学生で息子が剣道をはじめると、最初は送り迎えをするだけで稽古は見ていませんでした。

しかし、いざ試合に出てみると、全く勝てず。早朝に起きて1時間半以上もかけて試合に送って行っても、事前に熱心にアップをすることもなかったら、手も足も出ず負けてしまう。そういう時には次に繋がるような励ましの言葉をかけてあげればいいのに、仕事の疲れもあったのか、冷たい言葉をかけてしまっていました。「本当にやる気あるの?」「稽古が足りない」「せっかくここまで来たのに時間がもったいない」なんて言ってしまってたような気がします。

この子は普段から真面目に稽古に取り組んでいない、だから弱い。と自分の目にはフィルターがかかっていました。今考えるととんでもない。暑い日も寒い日も休まず稽古に通っていることをどうして労ってあげられなかったのか。続けることの大切さ、それだけでもすごいことなのに、伝えられていなかったことが大きな間違いだと思います。

息子は中3まで剣道を続けましたが、大会では一度も勝つことができていませんでした。しかし、最後に初段の審査を受けて、合格をして剣道に区切りを付けました。

私も途中から一緒に剣道を習い始めたのですが、いざ稽古をしてみると、なんて基本に忠実な丁寧な動きをしているんだろうと驚きました。素振りをする姿を見ても、本当にきれいでした。

結果だけに目を奪われて、本人が持つ本当の良さに全く気付けていなかったのです。息子が自信をもって、自分のセルフイメージを上げられるような言葉がけができていませんでした。きっと私の接し方が正しければ、大会の結果も違ったと思います。

思春期を迎えると、父子の会話も少なくなり、一緒に過ごす時間も減りました。夢の時間が終わったようなさみしさを覚えます。

娘の場合 セルフイメージを上げる

まだ僕にはチャンスが残されていました。5つ下の娘です。娘も一緒に剣道を習っていました。

僕も少しずつ経験値は上がっていますので、今までの失敗経験を踏まえて娘への接し方を考えてきました。まず、重要なのはセルフイメージを上げられるような言葉がけをすること。ネガティブな表現は使わず、常に楽しそうに過ごすようにしました。それはまったく根拠のない言葉がけです。意味もなく「今日は最高の一日になるよ」とか。特に学校に送り出す時には笑顔で手を振って、笑顔を見せるようにしました。

何か失敗をしても「どうしてこうなった?」と原因を追究しないこと。出来る限りポジティブな表現で終えること。「~じゃなくて運が良かったね」「まだ~だから助かったね」と失敗経験を記憶に刻ませない。そして、絶対に罪悪感を与えない。「あなたが~したから結果として~になったんだよ」みたいな言葉は使わない。

剣道の試合はコロナの影響で2年ほど大会が中止になりました。娘が小学校5年生になり、2年ぶりに試合に出ました。小学校2年生以来の試合で、それまで勝ったことがありませんでした。さらに大会は同じ道場の子は参加せず、ひとりで会場に乗り込みました。

娘には「今日初めて勝てるかもしれないね」「簡単に勝つより、強い相手にぎりぎりの勝負で勝てたらうれしいよね」「優勝したらどうする?」なんて話しをしてました。娘も休まず稽古に励んでいたので、決してその可能性はゼロではありません。笑いながら、そんな話をして会場に向かいました。

大会は一人で行ったので、事前の稽古の相手がいません。他の道場の先生にお願いをして、大勢の中に一人混ざって稽古をしました。娘自身はセルフイメージが高いのか、特に物怖じもせず、よその道場の稽古に堂々と参加していました。

実際の試合になると、久々に試合に緊張をしていましたが、苦戦しながらも初勝利を納めました。結果は3位。初勝利で入賞を果たしました。

数か月後には再び大会に出ました。向かう道中では「今度こそ優勝するかも」と二人で話しながら、「優勝しました!ありがとう!」といっしょにふざけていました。結果は1回戦に勝利し、2回戦では負けてしまいました。驚きなのが、負けたことに気落ちするのではなく、「なぜ勝てなかったのか」と残念がっていました。「次こそは!」と余計に気持ちが燃えています。

そして、翌月の大会は仕事の都合でつきそうことができなかったのですが、引率した妻からは「優勝したよ!」のラインが入ります。トロフィーを抱えている姿の写真に驚きました。

朝、仕事に出る前に娘には「1本取るごとに漫画1冊買ってあげるよ」と伝えてありました。本人は試合で勝つと思っているのと、1本ごとに漫画がゲットできるので、狩りに行くような気分だったそうです。結局トータル5本取って優勝しました。1本は相手が場外に出てしまい、狩り損ねたそうです。

大会で他の子どもを見ていると、とても強い子もいます。でも同じ年の子どもたちなので、異常な差はありません。キャリアもさほど違いがない状態では、勝敗の差はわずかです。そこにセルフイメージの差は大きく出ると思いました。

脳は騙せるそうです。

イメージトレーニング研究・指導のパイオニアである西田文郎氏によると、「人生は脳の錯覚」で変わるそうです。それは子どもに限らず、成功者は上手に脳の錯覚を操ることで成功をおさめているということでした。

人は「自分には無理だ、できない」と頭で考えるとできない理由を探してしまうそうです。あくまで思うのが先、現実の結果が後からついてくるそうです。

そんな簡単ではないと思ってしまいます。しかし、オリンピックの金メダリスト、ワールドカップで日本代表として出場するサッカー選手などは例外なく子どものころから「自分は金メダルを獲る!」「ワールドカップに出る」と言葉にしています。注目するのは「~したい」ではなく、「~する」と言うです。

娘の成長を見ていると、改めて言葉がけの大切さ、セルフイメージを上げることの大切さを学びました。

同時に自分自身も「~できる」としっかり言葉に出すようになりました。仕事で困難な状況にあっても、「きっと大丈夫、なんとかなる」と根拠もなく言うようにしています。結局、なんとかなってしまいます。

バケツとひしゃくの理論

心理学にバケツとひしゃくの理論というものがあることを知りました。

バケツとひしゃくの理論

 人は誰でも心のバケツを持っている。他人に何かを言われたり、されたりするたびに、このバケツの水は増えたり減ったりする。バケツの水がいっぱいになったときは、気分がいい。バケツが空になったとき、気分は最悪だ。

バケツのほかに、ひしゃくももっている。ひしゃくを使って誰かのバケツに水を注げばーーー

相手が明るくなるようなことを言ったりしたりすれば、自分のバケツも水がたまる。逆に、ひしゃくで相手のバケツの水をくみだせばーーー

相手を傷つけるようなことをいったりしたりすれば、自分のバケツの水も減る。

 なみなみと注がれたカップと同じように、心のバケツに水がいっぱい入っているとき、人は前向きで意欲にあふれている。バケツに水が一滴、注がれるたびに、人は強くなり楽観的になる。逆にバケツにが空のときは、後ろ向きで元気がなく、意欲も低下している。バケツの水をくみ出されるたびに、人は傷つく。

引用:心のなかの幸福のバケツ:仕事と人生がうまくいくポジティブ心理学 

僕は息子に水を注ぐことができていなかったのだと思います。それどころか、水をくみだしていました。

それは親子だから起こることではありません。今までの人生の中で多くの人の水をくみ出していたことも多かったと思います。

改めて息子には残りの人生の中で、バケツがいっぱいになるように水を注ぎたい。断られるかもしれないけど。バケツに穴が空いていないことを願います。意識することは、毎日元気で過ごしてくれていることに感謝の気持ちを持つこと。学校にただ通っているだけかもしてないけど、安全に帰ってきたことを常に労うこと。些細なことでも、話をしてくれた時には耳を傾けることを大切にしたいです。

これからお父さんになる方。きっと子どもはあかちゃんの時はバケツの水はいっぱいだと思います。成長するとバケツも少しずつ大きくなっていくので、もともとの水の量では足らなくなってきます。そこに水を注いであげなければいけません。

水は一気に注ぐことはできないようです。日々の積み重ねで少量ずつ増えていきます。

ポジティブな言葉で接すること。常にありのままを認めて受け入れること。セルフイメージを上げられるような言葉がけをすることで、心のバケツをいっぱいにしてあげて欲しいと思います。

最後まで読んでいただきまして、ありがとうございました。

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